植木にもいろいろなストーリーや諸説がございまして調べて見ると面白いものです。

「枇杷の木を植えると病人が増える。」という言い伝えがあります。

いずれも風説なのですが・・・。

◇理由その1◇

枇杷の木は常緑樹で大きな葉がつき大木になるので庭が薄暗くなり家屋も暗くなり、ジメジメして湿度もあがり陰気な感じになり、それが原因で病気が増えるという説

◇理由その2◇

枇杷には薬効成分があり、その昔中国ではすべての病気に使っていたほどです。そのため枇杷の葉を求めて沢山の病人が訪れるようになった。→病人が増える、という説

ちなみに我が家にもかつて家の西側に枇杷の大木がありました。西日を遮ってくれてとても良かったし、祖父も93歳まで元気で往生しました。

子供の頃は木登りして枇杷を食べて、種を飛ばして遊んでいた思い出があります。

中国では「大王薬樹」といわれ実は万病に効くというほど珍重されたそうです。

妻の作った枇杷の葉エキス

先日、ビワの木を移植を依頼されたんです。幹回り1m30㎝もある大木。このビワの木で病から癒されたそう。。マンション開発で伐採されてしまうのが偲びないので何とか生かしたいとのことでした。

conv0010

無事、群馬の牧場にひきとってもらいました。

私も近頃あちこち痛いので

本当に効くのかな? 今夜は実験的に枇杷の葉を貼ってみようかと思っています。

 

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

ザクロの実

03 11月 2014

週末、パートドヴェール作家の波多野裕子さんの個展に目白へ行ってきました。 クリスマスローズ色、くもりガラスの器、どれもこれも素敵なものばかり。。。

image (3)

磨き上げた器、ランプシェード とてもピュアな空間でした。

せっかく目白へ出てきたので、その付近を散策していると鬼子母神へたどり着きました。

conv0004

しらべてみると鬼子母神は安産、子宝の神様で、その像は天女の様な姿をして子供を一人抱き右手にザクロを持っている。

神社の中のあちこちにザクロの彫刻があります。

conv0002

たくさんの小実が中に詰まっている、細かい小実が熟してから親実が割れる、などと縁起ものとされています。

イラン、アラビア、アフガニスタン、インドと伝わり中国西域をへてシルクロードを渡って平安期以前に日本に伝来。古代ギリシャ、エジプトでも妙薬として使われ、旧約聖書にも頻繁に出てくるそうだ。

様々な文化の影響を受けてザクロにまつわる様々な伝説もあり鬼子母神もその一つ。

119396334961516306712

果実よりも朱色の花をめでるのにお庭に植えられるザクロですが「朱に交われば赤くなる」の朱とは中国のザクロの花のことだそうです。ザクロの果実は女性ホルモンの「エストロゲン」が豊富に含まれるそう。女性ホルモンの存在など知らなかった古代から豊穣、子孫繁栄のシンボルとして崇められていたとは興味深い話です。

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

蜂屋柿

26 10月 2014

珍しい注文がありました。

「蜂屋柿」という名の柿で大きめの渋柿の木

新潟育ちの庭師がお客様のお庭に植えるそうです。

conv0001

関東ではあまり馴染みはありませんが、東北や新潟の方では昔から干し柿「あんぽ柿」の材料に使います。

 

 

 

 

 

 

 

そのままではとても食べれないこの渋柿の渋を抜く方法があります。

小皿に35度以上の強めの焼酎を注ぎ、柿の蔕の部分をちょいとつけ、蔕を上に向けてビニール袋で密封し1週間程度置きます。

すると一味違う独特のとろける様な甘さになります。

 

スプーンですくってチュルリッと頂きます。

糠漬けにしても渋が抜けて一味違った味わいが楽しめます。

個人的には固い柿が好きなんですが…

 

 

若い頃、京都に研修に行って懐石料理を食べたとき、「なんだ!デザートは柿かい↓ 」と思ったら。渋抜きした蜂屋柿が出て予想以上に美味しかった思い出があります。

外国のゲストにお出ししたら「マンゴーみたいだ」と言っていたこともありました。

色づいた柿を見ると日本の秋を実感します。。。


· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

梅雨

08 6月 2014

梅雨に入りました。

猛暑で異常気象だ。と思ったら梅雨やっぱり 来ましたね。

もう6月です。

conv0003

うっとおしい梅雨の季節ですが散歩しているとあちこちに紫陽花の花

いろいろな種類があり、道行く人を楽しませます。

conv0008

conv0010

conv0009 イワカガミ

雨にしっとりと濡れる様は日本ならではの情緒を感じます。

庭にぜひ1株は欲しい植物ですね。

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

新宿の欅

05 6月 2014

日曜日、久しぶりに新宿西口付近を散歩しました。

conv0003

街路樹のケヤキです。

梅雨前ですが季節外れの猛暑、風にサラサラとそよいで日差し遮ってくれて清々しいです。

高層ビルの谷間の小さな植え込みのどこに根を張ってこんな大きく育つのでしょうか。

感心します。

東京には自然がないと嘆く人がいますが、そうは思いませんね。

この大きく枝葉を広げる風にそよぐケヤキを見ると大自然を感じ胸がスーッとするのです。

 

 

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

雑木林で

15 2月 2014

都会の中の雑木林。

見上げると・・・小鳥が餌を探していました。

子供と一緒に散歩してるといろんな動物に出会います。

犬や猫のペットを散歩したり、野鳥、そして狸、ハクビシン、野ネズミ、モグラまで、(←これは問題ありますが・・・)

さまざまな昆虫も発見します。

 

 

 

 

近所を通ったとき見たら、幹の途中から伐採されていました。

ものの数分でチェンソーで切り倒します。

切るのはあっと言う間ですが、森を形成するには何十年もかかり、林はあっという間には出来ません・・・

 

あぁ~故郷の原風景がまた一つ失われてゆく~~~

 

クワガタ採りに夢中になり早起きした、あの夏の日を思い出します。

色々事情はあるかと思いますが、公園にするなど、何か手はないものだろうか?

温暖化のこともあるし、住宅ばかり増えたら益々暑くなる。 涼しい木陰もなくなります。

ましては大災害があった時、広い雑木林などは有効な避難所となるだろう。

 

「昔は広々 野原ばかり だんだん人がやって来て おいらの家は狭くなる・・・」

林で出会った狸がつぶやいていました。

 


· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

菩提樹

10 2月 2014

寒空の下、造園屋さんの依頼でお寺に菩提樹を植えてきました。

菩提樹はお釈迦様にゆかりのある木として名が知られています。

お釈迦様がこの木の下で座禅を組んで真理を悟ったことから       悟りの木=菩提樹と呼ばれています。

この菩提樹、実はインドにある菩提樹とは分類的にはまったく異なる木であること…ご存知ですか?

インド菩提樹はクワ科の熱帯植物で寒さに弱いので 、中国で形が似ているシナノキ科の木を菩提樹と称したという説があります。

 インド菩提樹(クワ科)

巨大な大木で緑陰ができそうですね。 灼熱のインド、涼しい木陰の下でお釈迦様は悟りを開いたのでしょうか・・・

 菩提樹(シナノキ科)

日本で菩提樹といわれている葉の形が似ているから名づけられたもの、日本には栄西禅師が12世紀に聖木として中国の天台山から持ってきたそうで、それなりの言われもあります。

いずれにせよ聖木として珍重されており、仏教伝来の歴史を知る上でも勉強になります。 菩提樹に限らず植木にはさまざまなストーリーやエピソードがあり興味をそそられます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

金木犀の香り

01 10月 2013

この季節になると一家に一本欲しいものです。

「金木犀」・・・キンモクセイ

10月に入り良い香りが漂ってきました。

パソコンなどによるテクノストレスの解消に。

花を摘み布袋に入れてお風呂に浮かべてもなかなか良いものです。

 

日本では代表的な庭木ですが中国では庭木のほかに花茶の原料として良く使われます。

 桂花茶

キンモクセイで香り付けされたウーロン茶は近年日本でも需要が増えています。

良い香りは現代のストレス社会に安らぎとリラックスを与えてくれます。

癒し樹 金木犀・・・

この季節がずーっと続いてくれたらなぁ~っと毎年思うのです。

 

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

青い花

29 8月 2013

いつの間にやら秋の音

鈴虫も鳴き始めました。

暑さもあと少しというところでしょうか。                         いや~今年の夏も暑かった。。。

そんな蒸し暑い日本の夏、せめて視覚だけでも涼しさを味わいたいですね。

夏の花木はサルスベリに代表されるようにピンクや赤の花が多いです。

そんな中、ブルー、パープルなど涼しげな色も花あります。

 プルーンバゴ

淡青色の涼しげな雰囲気を演出します。

フランスには高さ10mぐらいの滝のようなプルーンバゴもありました。

 西洋ニンジンボク

夏季が長く夏から秋にかけて枝先に紫がかった青い花を穂状につけます。枝葉にも香がありハーブともいえる花木です。

 サルスベリ紫

サルスベリにも薄紫の花があるのをご存じですか。        赤からピンク、紫、白といろんなバリエーションもあるんです。   一才サルスベリといわれる矮性種は低灌木としても使えます。

 ニオイバンマツリ(平井園圃場)

咲きはじめは紫で徐々に白くなっていきます。ジャスミンの様なとても良い香がします。

 

朝夕、秋を感じます・・・

でも日中まだまだ残暑はつづくので、せめてブルーの花など眺めると爽やかな気がします。

 

 

 

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·

ミモザ

13 3月 2013

三寒四温。

春の嵐など吹くときは目を細めてじっと耐えていますが、温の時は 小春日和でだんだん温かくなってることを感じます。

「ミモザアカシア」は早春の花木として人目を惹きます。

銀青色の葉と鮮やかな黄花の対比が鮮やか。

オーストラリア原産のこの木 とても成長が早いのでしっかりとした支柱をする必要があります。

あまり葉が茂りすぎない様に花の後、強く切り戻す剪定を行い、コンパクトに保ちましょう。

茂りすぎると立ってられませんから・・・(笑)

この「ミモザ」 原産はオーストラリアなのですが、なぜか南フランスでもシンボルツリー的な木であること、ご存知ですか?。

コートダジュール地方では早春にミモザの花祭りが行われ12トンものミモザで飾られた山車が街中練り歩き花の投げ合いをするそうです。

ミモザは小さな太陽のような鮮やかな花を沢山つけ、春の訪れを喜んでるかの様に咲き乱れます。

しかしながらアレルギーの方はクシャミが止まらなくなることも。。。御用心くださいませ!

 

 

 

 

· · · ◊ ◊ ◊ · · ·